どれだけ知ってる?海外・国内の主要なドローンメーカー10選
世界の潜在市場規模が15兆円(※)とも言われているドローンの世界。
そんなドローンの世界には、現在、様々なドローンメーカーが存在しています。
しかし、普段あまり聞きなれないこともあって、どんなメーカーがあるのかよく分からないですよね。
そこで今回は、ドローン業界における主要なメーカーについてご紹介したいと思います。
※英国ロンドンを本拠地とする世界的な監査・コンサルティンググループ PwC (Price Waterhouse Coopers)社調べ
言わずと知れた巨匠!世界シェアNo. 1「DJI」
「ドローンと言えばDJI」とも言われるぐらい、有名なのがこのメーカー「DJI」です。
中国の深センからスタートした企業で、今ではドローンの世界シェア約70%を誇るとも言われています。
元々はPhantom(ファントム)シリーズなどの中堅クラスのドローンが有名でしたが、近年ではトイドローンやSpark(スパーク)などのエントリーモデルから、Matrice(マトリス)シリーズといったハイエンドモデルまで幅広いラインナップに。
まさに趣味から産業用途まで、全てを網羅する一大エコシステムを完成しています。
とりあえずドローンを始めたい場合は、DJIのドローンから始めればまず間違いないでしょう。
~代表的な機体~
・Phantom(ファントム)シリーズ
→世界中でドローンの爆発的普及のきっかけになったシリーズ。現在はPhantom4まで発売されており、その飛行性能はもはや驚嘆に値します。
・Inspire(インスパイア)シリーズ
→主に空撮のプロフェッショナルたちに愛用されているのがInspireシリーズ。Zenmuseのカメラを自由に取り替えが可能で、5.2Kまでの撮影が可能です。
・Mavic(マビック)シリーズ
→コンパクトな折りたたみドローンのブームの火付け役となったのがMavicシリーズ。カバンにすっぽり入る大きさとその空撮性能で、多くのユーザーを獲得しています。
・Matrice(マトリス)シリーズ
→主に産業用途を目的としたドローン。過酷な環境での飛行を想定し、様々な性能を搭載しているのが特徴です。
・Mini(ミニ)シリーズ
→2022年6月19日までは航空法によるドローンの規制対象外で国交省への飛行申請なしで飛行させることができたドローンです。
2022年6月20日よりドローンの定義が100g以上に変更されたため、現在はMiniシリーズを飛行させるときは、飛行の許可・承認が必要です。
フランス発のオシャレドローン「Parrot」
※出典:Amazon
ドローンにおいて、DJIの次に有名なドローンと言えば「Parrot(パロット)」社が挙げられます。
Parrot社はフランス発のドローンメーカーとあって、デザインに凝った少し変わったものが多いのも特徴的です。
主に趣味用途での利用を目的としたドローンが多く、ミドルクラス以下の機体が多く発売されています。
~代表的な機体~
・BEBOP(ビーバップ)シリーズ
→Parrotで最も普及したのが「PARROT BEBOP」シリーズ。専用のFPVグラスを装着することで、ドローン視点からの映像に没入することができます。
自律飛行に注目があつまるユニコーン企業のSkydio
次にご紹介するのは米国のユニコーン企業のskydioです。
ユニコーン企業とは未上場ながら時価総額が10億ドルを超えている企業のことを指しており、米国のドローンメーカーとしては初めてユニコーン企業になったのがSkydio社です。
Skydio社の創設者たちは、2012年ごろから自律飛行ドローンについて研究をはじめており、googleのドローンプロジェクトを経てSkydio社を設立しています。
非GNSS環境での自動飛行が行えるなど、非常に高性能な自動航行システムを搭載しており、世界トップシェアを誇るDJI社のドローンでも非GNSS環境の自動飛行を行える機体は発売しておりません。
この技術はSLAMと呼ばれており、車の自動運転に近いシステムです。
簡単に言うとSLAMとはドローン自身が飛行しながら周辺環境の地図を作製していき、障害物や場所を把握するものでカメラ方式やLidar方式、その両方を組み合わせた方式などがあります。
日本においてはNTT e-Drone Technology社やNTT 西日本の子会社であるジャパン・インフラ・ウェイマーク社が取り扱いをしています。
第二のDJI!?「Yuneec」
※出典:Yuneec
様々なドローンメーカーを輩出する中国ですが、DJIに続く巨大企業がいくつも誕生しています。
「Yuneec(ユニーク)」社は、元々航空機製造メーカーとして有名でしたが、2015年にインテルから6000万ドル(日本円で70億円!)以上の出資を受け、ドローン市場に参入しました。
まだまだラインナップは少ないですが、DJIのドローンを彷彿させる機体をいくつか発表しており、その性能も好評のようです。
日本への上陸はまだのようですが、今後の動向が気になる企業の一つなのは間違いありません。
~代表的な機体~
・Typhoon(タイフーン)シリーズ
→DJIのPhantomシリーズに似た機体。障害物回避機能も抜群で、GoProを自由に取り付けでき、用途に合わせた空撮が可能です。
トイドローンと言えばここ!「Holy Stone」
※出典:Amazon
中国発のおもちゃメーカーと知られる「Holy Stone(ホーリーストーン)」社はトイドローンのメーカーとして世界的に有名な企業です。
日本では主にAmazonで販売を行なっていますが、豊富な種類のトイドローンが用意されており、常に人気です。
2014年創業というまだまだベンチャーな企業ではありますが、すでにトイドローンの分野で不動の地位を占めていると言えるでしょう。
~代表的な機体~
・HS200
→様々な種類があるHoly Stone社のトイドローンでも、HS200は、6軸ジャイロ、Wi-Fiカメラ、FPV対応などで初心者でも空撮を楽しめる機体となっています。
トイドローンの人気メーカー「Hubsan」
※出典:Amazon
こちらも同じく中国発、トイドローンメーカーとして有名なのが「Hubsan(ハブサン)」です。
手頃な価格帯でありながら、安定した飛行性能を実現し、ドローンの入門機、練習機として絶大な人気を誇っています。
~代表的な機体~
・Hubsan X4
→リーズナブルな価格で最初の一台として購入する方も多い機体です。特徴的なワインレッドカラーがかっこいいですね。
DOBBYで一躍有名に!「ZEROTECH」
※出典:ZEROTECH
セルフィー(自撮り)用ドローンとして知られる「DOBBY(ドビー)」を発売し、有名となった企業がこの「ZEROTECH」という中国のメーカーです。
「DOBBY」は重量が199gという軽量でありながら4K撮影が可能とのことで、日本の航空法が適用範囲外となり、大きな話題となりました。
現在も新しい製品の開発を進めており、新型のポケットドローンなどのリリースも予定。今後の動向が気になる企業の一つです。
~代表的な機体~
・DOBBY
→199gという重量で4K撮影ができるセルフィーに特化したドローン。とは言っても普通に操縦もでき、多くのユーザーがいる機体です。
折りたたみ式自撮りドローンで話題騒然に!「Zero Zero Robotics」
中国のスタートアップ「Zero Zero Robotics(ゼロゼロロボティクス)」は、「Hover Camera Passport」というドローンで人気のメーカーです。
まるで本を閉じるように折りたたみができるこのドローンは、空中に投げるだけでドローンを飛行させることができ、自動で顔認証を行い、そのまま追従してくれるというから驚きです。
4K撮影や360度撮影にも対応し、持ち運びもコンパクトということで世界中でも話題となりました。
現在では新しく「Hover 2」の開発を進めており、クラウドファウンディングでも目標金額を既に達成。新バージョンの登場に期待が寄せられています。
~代表的な機体~
・Hover Camera Passport
→コンパクトに持ち運べる大きさで、まるで本のように開け閉めができ、すぐに飛行を開始できる自撮り型ドローン。自動追従による飛行も優れており、面白い性能の機体となっています。
日本のラジコン・トイドローン会社「ハイテック マルチプレックス ジャパン」
※出典:Hitec Multiplex Japan Inc.
ここからは日本の会社もご紹介しましょう。
「ハイテック マルチプレックス ジャパン」社は、国内における主にラジコンやトイドローンなどの輸入、販売を行なっている会社です。
飛行機、ヘリ、戦車など様々なメーカー商品を扱っており、世界中での販売ネットワークを持っているのが特徴です。
中でもトイドローンの「GALAXYシリーズ」は、価格帯やサイズなど、数多くの種類がおり、人気の機体となっています。
~代表的な機体~
・Galaxy Visitor 6
→2.4GHz帯のFPV対応ドローンとして登場したのがGalaxy Visitor 6です。本格的なFPVを安価な価格帯で楽しむことができる機体です。
日本で唯一の上場している産業用ドローンメーカー「ACSL」
ACSLは旧名が自立制御システム研究所でこちらの名前のほうが有名かもしれません。
日本で唯一上場している専業ドローンメーカーで日本におけるドローン研究の第一人者である野波 健蔵氏によって設立されました。
Skydio社と同様にSLAMによる非GNSS環境での飛行が可能な機体をリリースしており、また国産メーカーでということで公官庁との取引が多い企業です。
現在は野波氏は経営から退いており、大手コンサル企業出身の鷲谷氏が社長を務めています。
国内における産業用ドローンメーカー「PRODRONE(プロドローン)」
※出典:PRODRONE
「PRODRONE(プロドローン)」社は日本発の産業用ドローンメーカーです。
高度な開発技術を持ち、DJIとの産業用ドローン開発の協業など、国内におけるドローン開発のメーカーとして確固たる地位を築いています。
通常の産業用ドローンのみならず、着水可能なドローンや農業、全天候型など、様々なタイプのドローンを開発しています。
~代表的な機体~
・PDシリーズ
→PD4やPD6などの機体があり、それぞれ防水や着水可能、折りたたみ、自律飛行など、各産業の用途に合わせた性能を持っているのが特徴です。
測量、農業分野に特化「enRoute(エンルート)」
※出典:enRoute
次に紹介するのも、国内発の産業用ドローンメーカーである「enRoute(エンルート)」社です。
enRoute社では主にインフラ保守点検や測量、農業に特化したドローンを開発、販売しています。
国内産の産業用ドローンとして、今後も様々な試みが期待されるメーカーとなっています。
~代表的な機体~
・Zion シリーズ
産業用途に特化したドローンが数多くリリースされており、測量、農業、観測、点検用など、産業利用に応じたドローンを選択することが可能です。
【番外編】残念ながら撤退を余儀なくされたドローンメーカー
・3D Robotics
※出典:3D Robotics
世界初の「スマートドローン」として発表された「Solo」は、かのDJIに対抗できるドローンとして期待されていましたが、価格帯と性能が合わず、あえなく撤退となりました。
現在は、「ハードウェア」メーカーとしてではなく、ドローンに組み込む「ソフトウェア」メーカーとして産業用ツールの開発で巻き返しをはかっています。
・Go Pro Karma
※出典:Amazon
自社製品「Go Pro Hero」などで有名なGoPro社は、満を持してKarma(カルマ)を発表。
GoPro製品をそのまま搭載できるとあってかなり期待されていましたが、電源トラブルなどが絶えず、あえなくドローン事業を撤退することとなりました。
現在はDJIもアクションカメラを販売しており、シェア争いが熾烈化しています。
いかがでしたでしょうか。海外、国内の主要なドローンメーカーの紹介をしてきました。
今回ご紹介したのは、ドローンメーカーの中でもまだまだほんの一部。
これからも次々に登場する新しいドローンが、私たちを楽しませてくれそうですね。
仕事で使うドローンとなるとDJI製を選ばれる方が多いと思います。
とは言っても種類も多く機体の選定にお困りではありませんか。
そんな方は無料体験会にご参加ください。
私達の学校では第一線で活躍しているインストラクターの現場の生の声を聞くことができる無料体験会を実施しています。
無料体験会では空撮用のドローンや講習用のドローンを操縦体験することができ、ドローンの規制や活用用途、今後の展望などについてもご紹介しています。機体の相談も受け付けており無料で参加できますのでぜひお越しください。