【2019年最新】ドローン操縦者必見!ドローンの落下・墜落事故原因ベスト5
ドローンの普及が進めば進むほど、求められてくるのがドローンへの「安全」です。
今後、ますますドローンの利用が広がる中で、この安全飛行に対する、ドローン操縦者の意識は欠かすことができません。
そこで今回は、去年ご紹介した「ドローンの落下・墜落事故原因ベスト5」の2019年度版として、最新版をお届けしたいと思います。
最新版では、国土交通省より発表された2018年度のドローン事故統計データを元にしています。
ぜひ、これらの事故の原因をしっかり認識して、より安心安全なドローン飛行を実現していきましょう!
これまでに発生したドローン事故の件数推移
国土交通省では、ドローンによる事故報告のデータ収集を2015年より開始しました。
2015年から2018年までの4年間に報告されたデータでは、ドローン関連の事故件数は209件発生しています。
以下は、各年のドローンの事故報告件数の推移です。
2015年 事故件数:12件
2016年 事故件数:55件
2017年 事故件数:63件
2018年 事故件数:79件
このように、ドローンの利用の増加と共に、年々、ドローンの墜落や事故が発生するケースが増えてきているのが分かります。
人を負傷させるような事故は滅多にないものの、これらを防ぐための操縦者の安全への意識は、今後も求められているのは間違いありません。
ドローンによる事故の原因ベスト5
では、次に、ドローンによる事故原因ベスト5をご紹介します。
国交省に報告された無人航空機に係る事故等について、2018年度は合計79件の事故報告がされています。
その中で、ドローンの落下・墜落事故の原因として最も多いのは以下となっています。(※原因確認中・不明分は除く)
事故の原因第1位:操縦者のスキル不足(31件) ※前年度1位
ドローンによる事故の原因の第1位は「操縦者のスキル不足」によるものです。
機体を常時監視すべきところ、送信機に映し出された映像に気を取られ、 周囲の状況や機体の姿勢への注意力を欠いた結果、樹木等に接触して墜落。(個人)
飛行経路上の障害物を良く確認せずに飛行させたため、無人航空機が立木に衝突したことにより機体が動作不良。(電力関連業者)
飛行中、障害物の存在を把握していたが、障害物との距離感を見誤ったことが接触した要因と考えられる。(報道機関)
空撮のためカメラアングルの調整に意識が集中し、周囲の安全確認を怠ったため鉄塔に接触。(電力関連業者)
防災訓練のため無人航空機を飛行させていたところ、突如機体が制御不能となり海上に墜落した。飛行させる者の経験不足と考えられる。(研究機関)
など、いずれもドローンの操縦技術の不足によるものが原因となっています。※()は事故発生者
よく目立つのが、ドローンのカメラ撮影時にカメラの撮影画面を注視して墜落してしまった事故や、飛行経路の障害物や距離感などの認識不足による事故などが挙げられます。
現在のドローンでは、比較的姿勢制御が安定しているため、操縦において、他のことに気をとられやすい傾向にあると言えます。
飛行上の最も重要なポイントは、安全に飛行することですので、まずは徹底した安全飛行ができるよう、しっかりと練習をおこなう必要があると言えるでしょう。
事故の原因第2位:機体の不具合(12件) ※前年度3位
ドローンによる事故の原因の第2位は「機体の不具合」によるものです。
空撮のため無人航空機を飛行させていたところ、突如異音が発生し、制御不能となり墜落した。経年劣化に伴う部品の故障が考えられる。(個人)
試験飛行のため無人航空機を飛行させていたところ、突如機体が制御不能となり民家の屋根に墜落した。 脱着可能なプロペラアームが不完全に取り付けられていたため、飛行中にプロペラアームが適切に保持されなくなり、バランスを崩したものと考えられる。 (測量関連業者)
空撮のため無人航空機を飛行させていたところ、突如制御不能となり海上に墜落した。飛行場所が砂浜だったことから、砂埃等がモーターに悪影響を及ぼしたと考えられる。(個人)
など、どれも機体の整備不良によるものが原因となっています。
これらの事故の多くは、飛行させる前に、ドローンの機体の整備状況の確認を行っていれば、防げていたものばかりです。
飛行前には、必ず、機体の細かな部品の状態や、ステータスの状況などを確認して、万全な状態で飛行に臨むようにしましょう。
事故の原因第3位:電波障害(10件) ※前年度2位
ドローンによる事故の原因の第3位は「電波障害」によるものです。
空撮のため無人航空機を飛行させていたところ、突如機体が制御不能となり墜落した。送信機と機体の通信が途切れ、何らかの異常により位置情報が取得できなくなり墜落したものと考えられる。 (空撮関連業者)
操縦訓練のため無人航空機を飛行させていたところ、突如機体が制御不能となり紛失した。飛行させる者と無人航空機の間に建築物があったため、電波の送受信に影響を与えたものと考えられる。(個人)
施設点検のため無人航空機を飛行させていたところ、突如機体が制御不能となり紛失した。 飛行経路上の山林が電波の遮蔽物となり、通信環境を悪化させたものと考えられる。(行政機関)
など、強い電磁波を放つ鉄塔や山間部や、操縦者とドローンの間の障害物によって、多くの電波障害が引き起こされています。
これらも、事前に飛行ルートの確認を行い、どのような場所が危険なのか、予め知っておくことが大切です。
事故の原因第4位:天候の急変(7件) ※前年度4位
ドローンによる事故の原因の第4位は「天候の急変」によるものです。
無人航空機を飛行させていたところ、強風により操縦不能となり紛失した。飛行中、突風が発生し、自動姿勢制御機能及びモーターへの負担が大きくなったことにより、動作不良となったと考えられる。(個人)
空撮のため無人航空機を飛行させていたところ、突風に流され、付近の樹木に接触し墜落した。飛行中、予期せぬ突風を受けたことにより、樹木に接触したものと考えられる。(個人)
測量のため無人航空機を飛行させていたところ、機体が風に流され紛失した。機体はその後回収した。不適切な風速確認であったため、飛行場所では想定より強い風が発生しており、機体が流されたものと考えられる。 (測量関連業者)
など、主に突然の強風により、操縦者の対応が間に合わず墜落してしまうケースが目立っています。
空を飛行する場合、意図しない突風を受ける確率は、かなり高くなってしまうので、このような状況でも対応できるよう、日頃から操縦方法を練習しておくことも大切になってきます。
事故の原因第5位:バッテリー残量不足(5件) ※前年度5位
ドローンによる事故の原因の第5位は「バッテリー残量不足」によるものです。
趣味のため無人航空機を飛行させていたところ、自動帰還機能作動中に突如機体が制御不能となり墜落した。バッテリー残量が想定より早く消費したため、予期しない自動帰還機能の作動によって、水上に不時着したものと考えられる。(個人)
空撮のため無人航空機を飛行させていたところ、飛行中にバッテリー切れとなり海上に墜落した。向かい風によりバッテリーが想定よりも早く消費したものと考えられる。(個人)
空撮のため無人航空機を飛行させていたとこ ろ、バッテリー切れとなり墜落した。飛行当時の気温が低かったため、 バッテリーの性能低下等が考えられる。(個人)
などが事故としてあり、バッテリー残量不足については、想定よりも早くバッテリーを消耗してしまい、墜落してしまうケースが目立ちます。
空撮に夢中になると、あっという間にバッテリーは消耗してしまいますので、ドローン飛行中は、常にバッテリー残量の徹底したチェックが必要です。
ドローンの落下・墜落事故を防ぐためにできること
ドローンの落下や墜落事故を防ぐためには、上記の原因を理解した上で、操縦者は、以下の防止策を実施していくことが大切です。
①機体の飛行前整備点検
ドローンの飛行前には、機体の状況確認やプロペラの異常、バッテリーの傷など、機体の整備と点検をしっかりと行うようにします。
また、バッテリーの充電状況も確認するようにしましょう。
②飛行ルートと飛行場所の状況確認
ドローンを飛行させる際は、事前に飛行させるルートに障害物等がないか確認を行います。
また、風速や天候の状況なども確認し、急な天気の変化にも慌てずに対応できるようにしておきましょう。
③操縦をサポートできるアシスタントを配置する
ドローンを操縦する際、どうしてもドローンやカメラ画面に目が行き、周囲の状況にまで気を配ることが難しくなります。
天候の急激な変化や人の立ち入り、ドローンの位置など、周囲の状況変化を素早く伝えてくれるアシスタントを用意し、事故の防止に繋げるようにしましょう。
④ドローンの基本的な知識を身につける
現在のドローンは、知識があまりない状態でも、比較的すぐに飛ばせるため、どうしても基本的な操縦知識がないままになってしまいます。
そうなると、急な事態にも対応ができなくなりますので、まずはドローンに関する基本的な知識を身につけ、周囲の状況を見ながら安全対策を行えるようにしましょう。
⑤基礎的な操縦スキルを習得する
ドローンの事故原因を見ると分かる通り、ドローンの墜落や事故の原因のほとんどは、操縦者のスキル不足によるものです。
そのため、操縦経験やスキルが不足のままでいると、様々な状況でドローンを墜落させてしまう可能性が高くなってしまいます。
そこで、基本的な知識と合わせて、想定外の状況でも、慌てずに冷静に対応できるように、土台となる操縦スキルを身につけるようにしましょう。
いかがでしたでしょうか。
2019年度の最新ドローンの事故原因ベスト5をご紹介してきました。
ドローンの普及に伴い、落下、墜落事故が増加することも予想されます。
そのため、ドローンの操縦者は今後、周囲の状況と機体の状況を確認しつつ、安全に操縦できることがより一層求められます。
ぜひ、余裕を持ったドローンの操縦が行えるよう、普段からしっかりと練習してみてくださいね!
それでは、ありがとうございました。
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