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2019.05.30

【ドローン機体別】リターントゥホーム作動時の特徴について

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【ドローン機体別】リターントゥホーム作動時の特徴について

 

緊急時に、ドローンを自動で帰還させるリターントゥホーム(RTH)機能

ドローン操縦者なら、いざという時の事故を防ぐためにも、この機能についてしっかり理解しておきたいものです。

 

そこで今回は、DJIドローンの機体別に、これらリターントゥホームが作動した際の、動作の特徴をご紹介したいと思います。

 

あなたが普段使用している機体が、どのような動作になるのか、この機会に、ぜひ参考にしてみてください。

 

※リターントゥホームの基本はこちらも参考にしてください。

リターントゥホームとは何?緊急時でも慌てないための基礎知識

 

 

Phantom4 Pro / Inspire2のRTH

 

Phantom4 Pro(ファントム4プロ)Inspire2(インスパイア2)は、現在でも多数のユーザーに使用されるDJIドローンです。

 

この2機種に関しては、ほぼ同じ動作となっていますので、リターントゥホーム時の挙動について、その特徴を理解しておきましょう。

 

 

■Phantom4 Pro / Inspire2のRTHのポイント

 

・前方ビジョンシステムにより、機体は内部でフライトルートのリアルタイムマップを作成しながら飛行を行う。

・送信機からの信号が3秒間遮断すると、フェールセーフRTHが起動

・事前に作成された飛行ルートをたどりながら帰還する。

・フェールセーフRTH起動後、60秒の間に通信が回復すると、機体はホバリング状態となり、10秒間操縦者からのコマンド指令を待つ

・操縦者が指令を送らない場合、そのまま直線的にホームポイントに帰還する。

・スマートRTH、ローバッテリーRTHの場合は、まず高度20m以上まで自動で上昇する。

・高度が20m以上になると、そのまま事前に設定されているRTHの高度まで上昇するが、送信機のスロットルスティックを動かすことで、機体の上昇を停止させて、その高度でホームポイントまで帰還させることも可能になる。

前方ビジョンシステムが無効の場合は、障害物回避機能は無効になる。

・RTH中は、機体の速度と高度は操縦が可能。ただし、横方向や機体の向きなどの操縦はできない

 

以上が、主なPhantom4 ProとInspire2のリターントゥホームのポイントです。

続いて、RTHが作動する際のドローンの動作のポイントについても見ていきたいと思います。

 

 

■動作のポイント

 

ホームポイントから機体の距離が20m以上:

設定されているRTH高度まで上昇後、ホームポイントまで帰還

 

ホームポイントから機体の距離が20m未満:

機体は自動的に着陸

 

また、RTHが実際に動作した際の、障害物回避の動きについても理解しておきましょう。

 

 

■障害物回避の動き方

 

機体のメインカメラと前方ビジョンカメラを使用し、障害物回避を行う。

 

1.  帰還中はメインカメラにて前方300m以内の障害物を識別し、安全な帰還ルートを設定

2. 15m以内の障害物を検知すると機体を減速

3. 機体を停止し、ホバリング後、垂直に5m上昇する。

4. 上昇後の高度で、再びRTHが再開する。以後、障害物検知があると、1から順に繰り返す。

 

以上が、Phantom4 ProとInspire2のリターントゥホームの動作上の特徴です。

次は、Mavic2シリーズについてもご紹介します。

 

 

Mavic2 Pro/ Zoom

 

Mavic2(マビック2)シリーズは、最新テクノロジーを搭載した民生用DJIドローンの最新モデルです。

 

リターントゥホーム時の挙動についても、他の機種と若干違ってきますので、その特徴を理解しておきましょう。

 

 

■Mavic 2のRTHのポイント

 

・前方ビジョンシステムにより、機体は内部でフライトルートのリアルタイムマップを作成しながら飛行を行う。

・送信機からの信号が2秒間遮断すると、フェールセーフRTHが起動

・事前に作成された飛行ルートをたどりながら帰還する。

・フェールセーフRTH起動後、60秒の間に通信が回復すると、機体はホバリング状態となり、10秒間操縦者からのコマンド指令を待つ

・操縦者が指令を送らない場合、そのまま直線的にホームポイントに帰還する。

・フェールセーフRTH起動後、60秒の間に通信が回復しない場合は、事前に作成された飛行ルートから切り替わり、まっすぐホームポイントに帰還する。

・スマートRTH、ローバッテリーRTHの場合は、まず高度20m以上まで自動で上昇する。

・高度が20m以上になると、そのまま事前に設定されているRTHの高度まで上昇するが、送信機のスロットルスティックを動かすことで、機体の上昇を停止させて、その高度でホームポイントまで帰還させることも可能になる。

前方、後方ビジョンシステムが無効の場合は、障害物回避機能は無効になる。

・RTH中は、機体の速度と高度は操縦が可能。ただし、横方向や機体の向きなどの操縦はできない。

 

以上が、Mavic2 Pro、Mavic2 Zoomにおける主なリターントゥホームのポイントです。

続いては、RTHが作動する際のドローンの動作のポイントについても見ていきたいと思います。

 

 

■動作のポイント

 

ホームポイントから機体の距離が20m以上:

設定されているRTH高度まで上昇後、ホームポイントまで12m/sの速度で帰還

 

ホームポイントから機体の距離が5~20m:

機体の高度が2.5m以上であれば、2mの高度でホームポイントまで3m/sの速度で帰還

機体の高度が2.5m未満であれば、速やかに着陸

 

ホームポイントから機体の距離が5m未満:

機体は速やかに着陸

 

また、RTH時の、ドローンにおける障害物回避の動きについても理解しておきましょう。

 

 

■障害物回避の動き方

 

前方、後方ビジョンシステムを使用し、障害物回避を行う。

 

1. 障害物を検知すると、減速

2. 機体を停止し、ホバリング後、障害物の検知がなくなるまで垂直に上昇。

3. 上昇後の高度で、再びRTHが再開する。以後、障害物検知があると、1から順に繰り返す。

 

 

以上が、Mavic2シリーズのリターントゥホームの動作上の特徴です。

次は、Mavic Airについてもご紹介します。

 

 

Mavic Air

Mavic Air(マビックエアー)は、コンパクトに折りたたみができるドローンとして、根強い人気を誇るドローンです。

 

リターントゥホーム時の挙動について、その特徴を理解しておきましょう。

 

■Mavic AirのRTHのポイント

 

・前方ビジョンシステムにより、機体は内部でフライトルートのリアルタイムマップを作成しながら飛行を行う。

・送信機からの信号が3秒、モバイル端末を使用して飛行する場合は20秒遮断すると、フェールセーフRTHが起動

・事前に作成された飛行ルートをたどりながら帰還する。

・フェールセーフRTH起動後、60秒の間に通信が回復すると、機体はホバリング状態となり、10秒間操縦者からのコマンド指令を待つ。

・操縦者が指令を送らない場合、そのまま直線的にホームポイントに帰還する。

・スマートRTH、ローバッテリーRTHの場合は、まず高度20m以上まで自動で上昇する。

・高度が20m以上になると、そのまま事前に設定されているRTHの高度まで上昇するが、送信機のスロットルスティックを動かすことで、機体の上昇を停止させて、その高度でホームポイントまで帰還させることも可能になる。

前方、後方ビジョンシステムが無効の場合は、障害物回避機能は無効になる。

・RTH中は、機体の速度と高度は操縦が可能。ただし、横方向や機体の向きなどの操縦はできない。

 

以上が、Mavic Airにおけるリターントゥホームのポイントです。

続いては、RTHが作動する際のドローンの動作のポイントについても見ていきたいと思います。

 

 

■動作のポイント

 

ホームポイントから機体の距離が20m以上:

設定されているRTH高度まで上昇後、ホームポイントまで帰還

 

ホームポイントから機体の距離が5~20m:

機体の高度が2.5m以上であれば、現在の高度でホームポイントまで帰還

機体の高度が2.5m未満であれば、高度を2.5mに上昇後、ホームポイントまで帰還

 

ホームポイントから機体の距離が5m未満:

機体は速やかに着陸

 

また、RTH時の、ドローンにおける障害物回避の動きは、以下の通りです。

 

 

■障害物回避の動き方

 

前方、後方ビジョンシステムを使用し、障害物回避を行う。

 

1.障害物を検知すると、減速

2.機体を停止し、ホバリング後、障害物の検知がなくなるまで機体を後退。その後垂直に上昇する。

3.上昇後の高度で、再びRTHが再開する。以後、障害物検知があると、1から順に繰り返す。

 

以上が、Mavic Airのリターントゥホームの動作上の特徴でした。

続いては最後に、エントリーモデルのSparkについてもご紹介します。

 

 

Spark

Spark(スパーク)は、リーズナブルで価格で本格的な空撮ができる、DJIドローンのエントリーモデルです。

 

このSparkについても、リターントゥホーム時の挙動がありますので、、その特徴を理解しておきましょう

 

■SparkのRTHのポイント

 

・送信機からの信号が3秒、Wi-Fiを使用して飛行する場合は20秒遮断すると、フェールセーフRTHが起動

・フェールセーフRTH起動後、通信が回復すると、操縦が可能。

・フェールセーフRTH時に高度が20m以上になると、そのまま事前に設定されているRTHの高度まで上昇するが、送信機のスロットルスティックを動かすことで、機体の上昇を停止させて、その高度でホームポイントまで帰還させることも可能になる。

障害物回避機能は無し

・RTH中は、機体の速度と高度は操縦が可能。ただし、横方向や機体の向きなどの操縦はできない。

 

以上が、Sparkにおけるリターントゥホームのポイントです。

続いては、RTHが作動する際のドローンの動作のポイントについても見ていきたいと思います。

 

 

■動作のポイント

 

ホームポイントから機体の距離が20m以上:

設定されているRTH高度まで上昇後、ホームポイントまで帰還

 

ホームポイントから機体の距離が3~20m:

「現在の高度でRTH」が無効の場合(デフォルト設定)は、自動着陸

機体の高度が2.5m以上で「現在の高度でRTH」が有効の場合は、現在の高度でホームポイントまで帰還

機体の高度が2.5m未満で「現在の高度でRTH」が有効の場合は、2.5mに上昇後、ホームポイントまで帰還

 

ホームポイントから機体の距離が3m未満:

機体は自動的に着陸

 

また、RTH時の、ドローンにおける障害物回避の動きは、以下のようになります。

 

 

■障害物回避の動き方

 

Sparkでは独自の「3D検知システム」にて障害物検知を行う。

 

1.  ホームポイントから100m以上離れている場合は10m/sの飛行速度で帰還。その際の障害物回避機能は無し。

2. 100m未満の場合5m前方の障害物を検知すると機体は減速。

3. 機体を停止し、ホバリング後、障害物の検知がなくなるまで機体を後退。その後、約5秒間垂直に上昇する。

4. 上昇後の高度で、再びRTHが再開する。以後、障害物検知があると、1から順に繰り返す。

 

以上が、Sparkのリターントゥホームの動作上の特徴でした。

 

いかがでしたでしょうか。

ドローン機体別、リターントゥホームの特徴をご紹介しました。

 

普段、自分が使っているドローンが、緊急時にどのような動きをするのか知っていると、いざという時も安心です。

ぜひお使いのドローンの空撮時の参考にしてみてください。

 

それでは、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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