卒業生のホンネ②〜未経験から農薬散布パイロットへ:伊藤良平さん〜
ドローンの産業利用がますます広がる一方、それと比例して増え続けるドローンスクールの数。
これからドローンを始める人にとって、ドローンスクールは一体どこを選んだらよいのか、わかにくいのが現状です。
ドローンスクールは、何をするところなのか、きちんと受講者が求めるものを提供してくれるのか、そして結局のところ、ドローンスクールは本当に意味があるものなのか。
そのような素朴な疑問を、実際にドローンスクールを受講してくれた卒業生の方に聞いてみる突撃インタビュー企画第二弾。
今回は、ドローン未経験から農薬散布のドローンパイロットまで一気に進化を遂げた、伊藤良平さんの所へお邪魔して、スクールの様子を聞いてみました。
卒業生でしか語れない生の声を聞いてきましたので、ぜひ一度ご覧ください!
■個人事業主(情報通信業):伊藤良平さん
-ドローンインストラクター:
本日はお時間を頂きまして、ありがとうございます。
まずは、伊藤さんがドローンをやってみようと思ったきっかけなどをお伺いできますでしょうか?
-伊藤さん:
もともと、ドローン自体は知っていたんですけど、空撮で使うことぐらいしか知りませんでした。
そこで、何気なくインターネットでドローンのことを調べてみると姫路校を見つけまして。
その当時、何か新しい仕事ができないか探していたこともあり、そこからドローンに興味を持つようになったんです。
たまたま、その時、姫路校のホームページで新しくドローンの農業セミナーが開催されることを知って、「なるほど、こんな世界もあるんだ」と思い、思い切って参加してみることにしました。
-ドローンインストラクター:
実際、参加してみてどうでしたか?
-伊藤さん:
正直、周りは常連の方や農業従事者の方ばっかりだったので、「ここは俺の来る場所じゃない」と思いましたね。(笑)
農薬の話とか、どのぐらいの濃度で散布ができるのかとか、かなり具体的な話ばっかりだったので、全く知らない世界で戸惑っていたのを覚えています。
ただ実際に農薬散布用ドローンが飛行する姿を見て、「こんなに大きいものなんだ」とビックリしまして。
スタッフの人に「この農業コースは初心者でも受講できるんですか?」と聞いたら、「むしろこれからドローンを始める方向けのコースなので全然大丈夫ですよ」と返ってきたんです。
なので、せっかくなので受講してみようと思いました。
-ドローンインストラクター:
全く初めてで農業のご経験もない伊藤さんが、農業コースに興味を持った理由は何かあるんでしょうか?
-伊藤さん:
やっぱり、これから発展していく分野であることが受講しようと思った一番の理由ですね。
まだまだこれから始まっていく分野で、さらに、コースの受付自体もこれが一番初めということもあり(※伊藤さんはスマート農業コースの第1期生)、未開拓の分野の技術をいち早く身につけられるということに、非常に魅力を感じました。
「絶対に農業じゃないと嫌だ」ということではなかったんですけど、『スマート農業』というこれからの産業の中で、農薬散布ができるドローンパイロットというのは、大きな価値があるんじゃないかと。
農水省などにも定められている通り、ドローンでの農薬散布は免許が必要になってくるので、今の内から持っておいても損はないと思ったわけです。
-ドローンインストラクター:
なるほど、今後さらに発展していく農業分野にいち早く対応できるよう、ドローンの資格取得を考えたわけですね。
伊藤さんは、このスマート農業コースを受講後も、続いてビジネスコースを受講してDPAの資格「回転翼三級」も取得されています。
次のコースも受講したいと思ったのは、なぜだったのでしょうか。
-伊藤さん:
スマート農業コースはドローンで農薬散布ができる、という専門的な内容なので、他にも外壁や赤外線点検など、別の仕事面での空撮もできるようになりたいと思いました。
そこでビジネス分野での技量と資格が同時に取得できるビジネスコースを受講することにしました。
ビジネスコースで取得できる「回転翼三級」の資格があれば、今後ドローンの他のことでも活動がしやすくなりますし、後は、スマート農業コースを合格すれば、そのままビジネスコースを受講できる、というのも決め手になった理由です。
(※通常、ビジネスコースはフライトコース合格者のみが受講できるが、スマート農業コースを合格し、講師より技術面でOKが出れば、その次にビジネスコースを受講することも可能になる。)
-ドローンインストラクター:
伊藤さんは最初からかなり上手でしたもんね。
-伊藤さん:
確かに、スマート農業コースの最後の操縦は、誰よりも上手にできた感触がありました。(笑)
ただそれでビジネスコースに一気に進めたのは良かったんですけど、ドローンの画面の見方や法律のことなど、基本的な知識を習得する機会をなくしてしまったので、それはそれでたまに困ることはあります。
なのでその辺は、また躓いた時に、ちょくちょく教えてもらおうと思っています。(笑)
-ドローンインストラクター:
では、スクールを受けていて、特に印象に残ったエピソードは何かありましたか?
-伊藤さん:
スマート農業コースで言うと、最終日に雨が降っていたことですね。これ大丈夫かなーと思っていたのですが、何とか晴れてきて、無事に試験ができたことが印象に残っています。(笑)
後は、やはりドローンの操縦が徐々にうまくなっていったことが自分でも分かったことですかね。
農業ドローンはかなり大型なので、飛ばしがいがすごくあったのも覚えています。
思い返してみると、かなり楽しかったです。電線の確認をしたり、操縦時に車が走ってくる時は、ドローンを飛ばさないなど、色々勉強になりました。
「いもち病」や「トビイロウンカ」「紋枯病」など、習ったことは、いまでも覚えていますよ。
-ドローンインストラクター:
ありがとうございます。ビジネスコースの方も何か印象に残ったことはありましたか?
-伊藤さん:
ビジネスコースは座学が赤外線カメラをメインで学習するので、とにかくイメージするのが難しかったのを覚えています。
次の実技の場面では、スマート農業コースと違い、360度様々な方向で操縦できるよう訓練するので、ドローンがどこを向いているのか分からなくなって、かなり集中力を使いました。一日の終わりには、もうヘトヘト。
少し油断してドローンが別の方向に行ってしまうと、講師の方がすぐに操縦を切り替えて補助してくれるので、最初は安心してましたが、慣れてくると、たまに「くそっ!」とちょっとだけ悔しい気持ちにもなりました。(笑)
ただマンツーマンに近い形でじっくり練習ができるので、その辺はとても良かったです。恐らく4~5人でやるとあまり操縦する機会がまわってこないと思うので。
僕がビジネスコースを受ける時は、ちょうど一人だったので、マンツーマンの形で練習ができて良かったんですが、逆にずっと練習ができるので、ちょっとしんどかったかもしれません・・・(笑)
ただ気さくな講師のおかげで、大分練習も楽しめたと思ってます。
-ドローンインストラクター:
やはり講習を受けやすい環境というのも大切ですか。
-伊藤さん:
本当にそう思います。めちゃくちゃ操縦がうまい講師の人でも、機嫌が悪くてあまり喋らないような講師だったら嫌ですし。
せっかくお金も払って、遠くから習いに来ている面もやはりあるので、出来るなら楽しい環境がいいと思います。
もちろん資格が取れないとダメなので、厳しく言わなければならない場面もあるとは思いますけど、やはり基本は落ち着いて楽しく受講できるのが一番だと思います。
その点、姫路校さんは、気さくな講師がいて良かったと思います。
-ドローンインストラクター:
ありがとうございます。では、実際にコースを受講されてから、何か伊藤さんの中で変わったことはありましたか?
-伊藤さん:
はい、まずはドローンを買いました。Phantom4ProのObsidian(黒)です。
やっぱり黒はかっこいいですね。朝飛ばしたら見えにくいですけど。(笑)
なので、コースが終わってからは、こうしてドローンを持って写真とか動画を撮りに行くようになりました。
空撮を楽しむことはもちろん、習ったことの復習もかねて、なるべく腕が鈍らないようにしています。
-ドローンインストラクター:
なるほど、いいですね。では実際にお仕事にはつながっていきそうですか。
-伊藤さん:
実際の業務経験はこれからですが、知り合いに頼んだりして、まずはワンカットの空撮から始めようとしているところです。
やはり太陽光発電所などの点検業務で行う複雑な撮影方法や、実際の空撮業務を行う際の料金設定など、まだまだ分からない点も多い為、色々と情報収集しながら進めている状況です。
先日の台風の影響で、自宅の屋根に少し被害があったんですけど、これも自分でドローンを使って被害状況を撮ったりしていました。
今後は、こういった農薬散布から点検・メンテナンス業務まで、様々なドローン業務にチャレンジしていきたいですね。
-ドローンインストラクター:
ちなみに、伊藤さんが考えるドローンスクールをおすすめしたい人とかありますか?
-伊藤さん:
そうですね、新しい仕事を探している人なんかはいいと思います。
今から始めようとしても、めちゃくちゃ難しいわけではないですし、資格も簡単ではないですけど、今ならそこまで難しいものでもない。
なので、次の新しい仕事を探している人なんかには、始めやすいんじゃないかと思います。
後はセカンドキャリアを考えている50~60代以上の人とかも、いいかと思います。
ドローンはそこまで動いて操縦するわけでもないので、気持ちさえあれば、いつまででもできます。
ドローンは技術職に当たるので、やはりそういう意味では今後仕事が増えていけば、いい職業になると思いますよ。
農業分野だけ見ても、操縦がうまい下手関係なく、資格を持っておくと散布ができるので、年齢が上がっても作業ができます。
なので、新しい仕事を考えている人、もしくはセカンドキャリアを考えている方などにおすすめできると思います。
-ドローンインストラクター:
なるほど、とても参考になります。
それでは最後に、スクールを検討している人に向けて、何かメッセージがありましたら、ぜひお願いします。
-伊藤さん:
これからの仕事なので、少しでも考えているなら、絶対に受けた方がいいですよ!
優しい講師がほぼマンツーマンでしっかり教えてくれるので!
-ドローンインストラクター:
伊藤さん、本日はお時間を頂きまして、本当にありがとうございました!
未経験から始めたにも関わらず、一度ドローンに触れてからは、一気にプロのパイロットスキルを身につけてしまった伊藤さん。
その陽気な話し方は、インタービュー中何度も会話が盛り上がり、話が脱線してしまうほどでした。(笑)
その中でも、伊藤さんのドローンに対する熱い想いがひしひしと伝わり、やはりドローンをする人たちは、新しいことに取り組むことが好きな、楽しい方が多いように印象を受けました。
ぜひあなたも、ドローンに少しでも興味がありましたら、まずは無料の体験会などからでも参加してみてくださいね。
それでは、また次回!ありがとうございました。