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2018.06.15

2020.05.21

MATRICE210(マトリス210)の点検事例〜Z30ズームカメラとXT赤外線カメラ〜

MATRICE210(マトリス210)の点検事例〜Z30ズームカメラとXT赤外線カメラ〜

DJIから発売された最先端の技術が詰まった産業用ドローンMATRICE210(マトリス210)。

このドローンでは、ドローン初のツインカメラを搭載することが可能です。

例えば、「可視光カメラ」と「赤外線カメラ」の両方をドローンに取り付け点検を行う、など以前までは難しかった高度な活用も可能になったのです。

そこで今回は、実際に弊社でも導入しているMATRICE210(マトリス210) RTK」モデルを使い、どのようにドローンでツインカメラを活用できるのか、ご紹介していきましょう。

 

※MATRICE200(マトリス200)シリーズの概要はこちらから確認できます。

DJI最新の産業用ドローンが熱い!MATRICE200(マトリス200)の特徴と活用分野はコレ

 

■脅威の可視光ズームカメラ:ZENMUSE Z30

 

MATRICE210に搭載可能なカメラとして、最も革新的なカメラがこれ、「ZENMUSE Z30」カメラです。

「ZENMUSE Z30」は30倍光学ズームと6倍デジタルズームを搭載した一体型空撮ズームカメラで、総合倍率としては最大で”180倍”のズームが可能です。

 

この性能によって、調査対象に接近して飛行する必要がなくなったため、調査における時間短縮衝突リスクの低減が可能になりました。

これまで、ドローンにおけるデータ収集において、弱点と言われていた「ズームができない」という点を見事に克服。

これからさらに広く活用されるであろう「空からのデータ収集」を、このズームカメラが加速させていくことは間違いありません。

 

■空からの赤外線撮影を可能にした赤外線カメラ:ZENMUSE XT

 

非破壊検査などで普及している「赤外線カメラ」を空中でも撮影可能なものにしたのがこれ、「ZENMUSE XT」カメラです。

「ZENMUSE XT」はDJI社が持つ優れたジンバルシステムと、FLIR社が持つ最先端赤外線イメージング技術が統合された革新的カメラです。

『640/30 fps』 、もしくは『336/30 fps』の赤外線イメージを撮影することが可能で、リアルタイムに赤外線イメージを確認でき、同時にカメラビューから推定温度を確認し、異常箇所の特定などを行うことができます。

 

またFLIR社の専用のアプリケーションを使えば、詳細な温度解析レポーティングなども可能で、現在、点検・検査・調査業務や、レスキュー、消防、精密農業分野で利用されています。

 

■実際にマトリス210にツインカメラを搭載した様子

 

MATRICE210(マトリス210) 」か同じ型式の『RTKモデル』では、デュアルジンバルを搭載可能です。

このデュアルジンバルに、2つのカメラを取り付ければ、ドローンとしては珍しい「ツインカメラ」での運用が可能になります。

手元のプロポ(操縦機)では、それぞれ2つのカメラが撮影している映像が、リアルタイムで確認できます。

 

 

今回搭載しているカメラは「ZENMUSE XT(赤外線カメラ)」「ZENMUSE Z30(可視光ズームカメラ)」です。

プロポに表示されている映像を見ると、しっかり2つに分かれていることが確認できます(可視光の映像は右下に表示)。

そしてこの2つの映像は、画面をタップするだけで、すぐに切り替えることが可能です。

 

 

■事例:太陽光発電所のモジュール点検

 

では、ツインカメラを搭載した「MATRICE210(マトリス210) RTK」が、実際にどのようにして現場で活用することができるのか、弊社所有の太陽光発電所を例に見ていくことにしましょう。

 

こちらが、実際に弊社が撮影した点検デモの動画です。

 

 

ツインカメラで撮影した場合、操縦者は「可視光」「赤外線」の両方をその場で見ることができるため、ドローンを操縦しながら、リアルタイムに太陽光モジュールの異常箇所を調査することができます。

 

 

また、各カメラの操作はそれぞれで切り替えることができます。

そのため、赤外線映像を確認しつつ、温度が異常に高い箇所を特定した後は、可視光カメラを操作し、ズームをすることで、実際の問題箇所も同時に調査することが可能です。

 

※光学30倍ズームにより、端に溜まっているホコリなどの汚れも一目で確認することができる

 

こうすることで、特定したモジュールの状況を、鳥の糞やホコリ、葉っぱの陰など「外部的要因」が原因なのか、それともモジュール自体の故障など「内部的要因」が原因なのかを、素早く調査することができるようになります。

メガワットクラスの発電所の場合、このような現場での原因究明における効率さは、その後の保守メンテナンスにおける時間とコストに大きく関係してくるため、早急な対策が求められます。

 

※別の事例。メガワットクラスではメンテナンスの効率化が最重要課題

 

そのため、このような高性能なドローンを活用することは、余分な運用コストを削減し、発電効率を最大限に発揮するための大きな戦略として考えることができるのではないでしょうか。

 

・・・以上、MATRICE210(マトリス210)のツインカメラの解説と実際の点検事例をご紹介しました。

今後、このような最先端のテクノロジーを活用した点検・検査方法が、ますます拡大していくのは間違いありません。

ぜひあなたの事業でも、応用できる分野はないか、検討してみてくださいね。

 

 

※弊社では今回ご紹介したMATRICE200シリーズの販売と導入サポートを行っています。

 お問い合わせはこちらからご連絡ください。

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