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2020.05.22

ドローンによる農薬散布方法が変わる!農業用ドローンの自動航行(自動運転)で実現できること

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ドローンによる農薬散布方法が変わる!農業用ドローンの自動航行(自動運転)で実現できること

スマート農業の現場において、目覚ましい活躍を見せる農業用ドローン。従来の農薬散布に比べて、非常に効率的かつ、低コストで農薬散布が行えることから年々導入を決める農家が増えています。さらに最近では自動航行による農薬散布を可能にしたドローンが続々登場し、さらなる関心を集めています。今回は農業用ドローンの自動航行によってどのようなことが実現できるのか、詳しくご紹介します。

 

 

農業用ドローンの自動航行(自動運転)とは?

農業用ドローンの登場は、農作業の中でも特に重要であると同時に重労働であった、農薬散布の概念を変えてしまうほどの出来事だったと言えます。

ドローンが登場する以前の農薬散布は、人間がタンクを担いで農薬をまく地上散布と、無人ヘリを活用する空中散布が主流でした。地上散布はコストが安い分、時間と労力がかかり、ヘリによる空中散布は時間と労力が大幅に抑えられる反面、コスト面で農家の方を苦しめていました。

しかし農業用ドローンを使えば1ヘクタールあたり約10分(地上散布の約40~60倍)で農薬散布が行え、さらに価格も一機100~300万円台(ヘリは1機1000万以上)が中心で、コスト面でも大幅に抑えることができるようになりました。
日本では2016年から徐々に導入が進み、2019年7月には、農業用ドローンの普及の妨げになっていた様々な規制の見直し(緩和)も行われ、より一層身近な存在になりました。

 

規制の見直しについてはこちらをご覧ください>>

 

農業用ドローンの活用が広まるにつれて、より高機能な農業用ドローンが次々と開発されてきました。いずれのドローンも効率的に農薬を散布するための機能が付けられていますが、最も注目を集めているのが自動航行システムによる農薬散布を実現可能にしたドローンです。
自動航行システムとは、ドローンがあらかじめ決められた範囲から、設定された飛行ルートに従って、自動航行しながら農薬散布を行うというものです。
自動航行ですので、パイロットの操縦技術に関係なく農薬を散布でき、作業の内容にムラや無駄がありません。仮に同じ作業を、マニュアル制御で行った場合と比べて、作業時間を2分の1以下に抑えることを成功したモデルも登場しています。

自動航行システム自体も進化しており、これまではGPS(グローバル・ポジショニング・システム/全地球測位システム)のみを使用した自動航行が主流でしたが、最近はGPSにT20を組み合わせた、自動航行がメインとなりつつあります。

RTKとは地上に設置した基準局からの位置情報データによって、高い精度の測位を実現する技術のことで、GPSのみの場合だと位置情報データは2メートル前後の誤差が生じますが、T20を組み合わせることで数センチ内の誤差に抑えることが可能になりました。

RTKを利用することでGPSでは難しいとされていた、センチメートル単位での高精度な位置情報データを活用することができるため、ドローンを使った農薬散布は、より安全かつ効率的なものに進化したと言えます。

RTKについての詳細な解説はこちらをご覧ください。>>

 

自動航行(自動運転)ドローンの運用に必要な資格&手続き

自動航行システムで農薬散布が行える農業用ドローンを運用するにあたって特別な免許や資格は必要ありません。
ただし、ドローンで農薬散布をするためには別途必要な許可申請があるので注意が必要です。
農薬散布は航空法で規制されている「危険物輸送」と「物の投下」に該当するため、国交省からの飛行承認を受けなければいけません。申請の条件として、一定時間の飛行実績や、運転技能が求められます。自動航行システムを利用するとはいえ、まったくの初心者ではドローンを使った農薬散布はできないことを覚えておきましょう。
申請に必要な飛行実績や技能は全国にあるドローンスクールで身に着けることができます。本記事の最後でも紹介しているので、ご確認ください。

また無事に申請の手続きを終えた後も、すぐにドローンを運用してはいけません。
農薬散布の前に以下のガイドラインに必ず目を通し、安全に徹した操縦するように努めましょう。

無⼈マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン>>
農業用自動運転ドローンに関する安全性確保ガイドライン>>

 

自動航行システム付きドローンの代表機「AGRAS T20」

多くのメーカーから自動航行システム付きの農業用ドローンが開発されています。実際どのように自動航行をするのか、ここではDJIの「AGRAS T20(以下T20)」を例に、その動きを紹介します。

T20はそれ単体でも運用できますが、正確な自動航行を実現するためには同じくDJIの空撮撮影用ドローン「Phantom」を使って最新の地図データを作成する必要があります。
作業の流れとしては、T20で農薬散布を行う前に、Phantomを使って農薬散布を行う圃場の測量を行います。Phantomであれば約10分で20ヘクタールの測量が行え、測量した地図データはSDカードを使ってT20に転送することが可能です。

転送された地図からT20で正確な散布ルートを設定して、離陸操作を行うだけで、農薬散布がスタートします。飛行中のT20は、田面から一定の高度と速度を保ちながら、ルート通りに正確に農薬を散布していきます。散布終了後はPCで作業完了率、散布面積、農薬散布量を簡単に確認でき、業務の効率化にも繋がります。また、T20は、1台のプロポ(送信機)で複数機を同時に操縦して散布することが可能であり、作業効率をさらに上げることができます。

T20は、これまで農薬散布ドローンの代表機だった「AGRAS MG-1P RTK」に比べて、約2倍の噴射効率を実現。全方向デジタルレーダーを搭載しており、全ての水平方向から障害物を検知できるだけでなく、様々な地形の上空を飛行しながら自動で障害物回避できるため、安全性レベルも大きく向上しました。

農業用ドローンは、各ドローンメーカーから開発・販売されていますが、現状は世界シェアNo. 1のドローンメーカーであるDJIが一歩リードしています。2019年12月に発売された「AGRAS T20」はMG-1の約2倍の噴射効率を持っていることで大きな話題になりました。

国内メーカーも奮闘しており、ヤマハ発動機、エンルートなど多数の会社が、DJIを追従する形で農業用ドローンを製作しています。また農薬散布だけでなく、自動航行による播種(種まき)にも対応したドローンも登場するなど、農業用ドローンの進化は止まることを知りません。

 

農業用ドローンの自動航行で見える未来

日本の農業は現在、大きな変革の時を迎えています。
海外産の農作物との競争が激化している中で、日本でも効率化の観点から管理圃場の大規模化が行われていますが、一方では後継者不在による担い手不足や、高齢化による労働力不足が深刻な問題となっています。

農業用ドローンは、管理圃場の大規模化と、労働力不足のカバー、そのどちらも実現させられるパワーがあります。さらに便利な自動航行の機能が加わったことで、農業の未来はいっそう明るくなったと考えられます。農業とドローンは切ってもきれない関係として今後も共に発展していくことでしょう。

 

 

 

農業用ドローンのパイロットを目指すならドローンスクールジャパン

今回の記事では農業用ドローンの自動航行についてご紹介しました。
革新的な技術には、それを扱うパイロットの存在が必要不可欠です。しかし、記事の中でも触れた通り、自動運行とはいえ、飛行実績や技能を事前に身につけていなければ、ドローンを飛ばすことはできません。

旭テクノロジーが運営するドローンスクールジャパンでは、「AGRAS T20」を使った農業ドローンオペレーター講習を行っており、修了後すぐに活躍することができます。またT20の機体販売なども行っていますので、興味のある方はぜひ受講をご検討ください。
詳しいコース内容はこちらから>>

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