ドローンの屋根点検は、5,000円〜数万円で実施できます。しかし、費用は点検の箇所やドローンの性能によっても変動するため、事前に確認することが必要です。この記事では、ドローンの屋根点検の費用やメリット・デメリットなどを解説します。点検を実施するタイミングや業者の選び方なども解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.屋根点検とは
屋根点検は、屋根を安全な状態に保つために行います。屋根は雨風や紫外線などにより劣化するため、定期的な点検が必要です。
従来の点検では、点検業者が屋根に登り、目視による確認が行われていました。ドローンの高画質なカメラを用いた点検では、屋根材や天窓のひび割れなどを確認できます。赤外線カメラを搭載したドローンを使用すると、屋根の撮影やサーモグラフィを用いた分析も可能です。
2.ドローンの屋根点検の料金目安
ドローンの屋根点検の料金は、5,000円〜数万円が目安です。料金は使用するドローンの性能によって異なります。赤外線センサーを搭載したドローンによる点検は、8万円以上かかる場合があるため、事前に料金を確認しましょう。大雨や台風などの災害による被害を受けた場合は、点検時に火災保険が適用される可能性があります。
3.ドローンの屋根点検が必要とされる背景
ドローンによる屋根点検は、点検業者の高所作業によるリスクを軽減できます。従来の点検では、転倒や転落などの事故が発生していました。危険な環境での作業にも、ドローンの活用が期待されています。高所や危険な環境では、資格や経験も必要です。ドローンによる点検を導入すると、人材不足の解消にもつながります。
ドローンの屋根点検を行うメリット
ドローンの屋根点検は、作業の効率や安全性の高さが特徴です。ここでは、ドローンで屋根点検を行うメリットを解説します。
屋根を傷つけずに点検できる
ドローンの点検は、屋根を傷つけずに点検ができる点がメリットです。点検業者による作業は、ひび割れをはじめとした破損のリスクがあります。屋根に亀裂が入っていた場合は、人の体重によって割れる可能性も高まります。屋根が腐食している場合は、抜けてしまうリスクも考慮しなければなりません。
屋根の状態をリアルタイムで確認できる
ドローンの屋根点検は、その場で状態を確認できる点がメリットです。ドローンが撮影した屋根の状態を、タブレットをはじめとした端末で映像を確認できます。従来の点検では、写真を撮影して屋根の状態を見せていました。高性能のカメラ付きドローンを使用すると、リアルタイムで細かなひび割れを確認できます。
点検作業の時間短縮につながる
ドローンによる点検は、人が登るよりも作業の時間が短い傾向にあります。はしごや足場の準備、触診などの必要がなくなるため、作業の手間を省けます。従来の屋根の点検作業は、1時間程度の時間がかかっていました。ドローンを使用すると、20分程度で作業が終了するため、作業時間を大幅に短縮できます。
急勾配な屋根を点検できる
ドローンを使用すると、人が登れない急勾配な屋根の点検ができます。3階建て以上の住宅でも、はしごが掛けられない箇所の撮影が可能です。また、雨上がりや塗装作業後の屋根も、安全に点検を行えます。屋根の形状にも制限がないため足場を作る必要がなく、さまざまな屋根の点検に対応できます。
4.ドローンの屋根点検を行うデメリット
ドローンの屋根点検は、正確な状態の判断がしにくい場合もあります。また、その場での処置も困難です。ここでは、ドローンで屋根点検を行うデメリットを解説します。
劣化状況の正確な判断ができない
ドローンの点検は触診を行わないため、正確な状態の判断ができません。屋根裏の劣化状況を確認しないと、腐食や雨染みなどの状態を把握できないためです。かすかな傷からひび割れを起こし、破損する可能性があります。屋根の表面の確認のみでは、触診によって発見できる箇所を見逃しやすくなります。
簡易な応急処置ができない
ドローンによる点検は、屋根の確認のみです。小さなひび割れをはじめとした問題が見つかった場合、修理を別途依頼する必要があります。屋根の点検業者が点検すると、軽度な傷をその場で修理できます。ドローンには修理する機能が搭載されていないため、応急処置や補修などができません。
天候の悪い日に点検ができない
ドローンによる点検は、天候に左右されます。点検当日に雨風が強く、悪天候が続く場合は、ドローンの飛行がしにくくなります。風速5m/s以上の日は、ドローンの飛行が困難になるといわれています。雨の日は、ドローンの金属部品や端末などが劣化しやすいため、点検は中止になるでしょう。
騒音がする
ドローンを操縦する際は、モーターやプロペラの音がします。室内にいれば気にならない程度の音ですが、人によっては騒音に感じる場合があるため、配慮が必要です。ドローンの屋根点検を実施する際は、近隣の住民に事情を説明する必要があります。説明する際は、警察署のドローンの飛行の許可を得ていることも伝えましょう。
5.ドローンの飛行禁止区域とは
ドローンを飛行させる際は、「航空法」や「小型無人機等飛行禁止法」などの法律を守る必要があります。人口が集中している場所や空港の近くでは、法律による規制を受けるためです。大使館や国会議事堂なども、ドローンの飛行が制限されています。法律に違反すると、罰金や懲役に科される場合があるため注意しましょう。
6.ドローンの飛行許可の申請
ドローンの点検には、「DID(人口集中地区)の飛行」と「目視外飛行」の許可が必要です。ドローンの屋根点検を行う際は、包括申請の許可を取ることをおすすめします。包括申請は、飛行の期間や場所の許可を1度の申請で取得することです。ただし、許可を取得するには、10時間以上のドローン操縦経験が必要です。
7.ドローンでの屋根点検に資格は必要?
ドローンの屋根点検に、資格は必要ありません。先述したとおり、法律を守れば問題なく使用できます。しかし、ドローンを安全に使用するには、知識や操縦の経験が必要です。
8.屋根の点検を実施するタイミング
屋根の点検は、10年を目安に実施する必要があります。ただし、10年は最低限の目安なため、問題がない場合でも早めに点検を実施するとよいでしょう。外壁の点検も10年が目安なため、同時に実施するのもおすすめです。
9.ドローンの屋根点検の業者の選び方
ドローンの屋根点検は、信頼できる業者選びや見積もりが大事です。ここでは、業者の選び方を解説します。
実績のある会社を選ぶ
ドローンの業者に依頼する際は、ホームページや資料などで点検の実績を確認しましょう。ドローンの屋根点検には、ドローン操作や映像解析の技術の実績が必要なためです。事前に点検する屋根と同じ実績を確認し、業者が対応できる範囲を把握しておくことが大事です。実績だけでなく顧客の評価も確認し、信頼できる業者に依頼しましょう。
見積もりを取る
ドローンによる屋根点検は、複数の業者の見積もりを行い、費用を確認することが大事です。ドローンを使用する状況によって、費用が異なる場合があります。業者による無料点検を実施した後、修理代として高額な費用を請求される場合があるため注意が必要です。屋根点検を依頼する際は、事前に見積もり書を確認しましょう。
10.まとめ
ドローンの屋根点検は、5,000円〜数万円で点検ができます。ドローンは人が屋根に登らずに点検ができ、急勾配な屋根の点検にも対応が可能です。しかし、デメリットもあるため、特徴をよく理解して利用することが大切です。
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