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ドローンで仕事や旅行をしていると、「飛行機で持ち運びをしたい」という場面が出てきますよね。
飛行機でドローンを持ち運ぶ際には、色々とルールがあり、下手をすると没収というケースもあるので注意が必要です。
そこで今回は、いざ搭乗当日に困ったことにならないためにも、ドローンの機内持ち込みの方法についてご紹介しましょう。
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ドローンを飛行機で持ち運ぶ時の注意点は「バッテリー」
飛行機で荷物は運ぶ際には、機内持ち込み手荷物、預け手荷物のどちらにしても、航空法や国際民間航空機関(ICAO)の取り決めにより、国際的な基本ルールが定められています。
そして、この基本ルールに引っかかる可能性があるのが、ドローンの「バッテリー」です。
ドローンで使用されるバッテリーは、そのほとんどが「リポバッテリー(リチウムイオンポリマーバッテリー)」であり、このリポバッテリーは、国土交通省の定める「危険物」に該当しています。
■国土交通省
そのため、ドローン本体だけなら機内、預け手荷物どちらでも問題ありませんが、バッテリーも合わせて運搬する際には、規定されたルールに則って持ち運びをする必要があります。
リポバッテリーの飛行機での預け方
国土交通省が提示しているガイドラインでは、リポバッテリーの飛行機での預け方について、以下のようなルールが決められています。
機内持ち込み | 預け手荷物 | 個数制限 | |
ワット時定格量100Wh以下のもの | ◯ | ✖︎ | なし |
ワット時定格量100Whを超え160Wh以下のもの | ◯ | ✖︎ | 1人2個まで |
ワット時定格量160Whを超えるもの | ✖︎ | ✖︎ | − |
つまり、普段お使いのドローンのバッテリー容量に応じて、持ち込み方法が変わるということになります。
バッテリーの預け方に関しては、いずれにしても預け手荷物では預けることができず、ドローンを持ち運ぶ際には、以下のようなパターンに分かれることになります。
パターン1)ドローン本体とバッテリー合わせて持ち運びたい → 機内持ち込み
パターン2)ドローン本体とバッテリーは分けてもよい → ドローン本体は預け手荷物、バッテリーは機内持ち込み
パターン3)バッテリーだけ持ち運びたい → 機内持ち込み
いずれにしても、バッテリーは機内持ち込みになる、ということを覚えておいてもらえればと思います。
ドローンのバッテリー容量は?
上記のように、バッテリー容量によって持ち運び方が規定されているのですが、では、実際にドローンに搭載されているリポバッテリーは、一体どのぐらいの容量なのでしょうか?
規定されているバッテリー容量の「Wh」とは『ワット時定格量』と言い、電子量の単位のことを言います。
このワット時定格量(Wh)は、以下の計算式に当てはめることで、各ドローンのバッテリー容量を算出することが可能です。
■ワット時定格量(Wh)計算式
ワット時定格量(Wh) = バッテリー容量(Ah) × 定格電圧(V)
実は、現在普及しているDJIなどの大半のドローンのバッテリーであれば、規定された容量『ワット時定格量100Whを超え160Wh以下のもの』を超えるバッテリーはほとんどありません。
以下が、DJIから発売されているドローンのワット時定格量(Wh)の値です。
■Spark 1480(mAh) ÷ 1000 × 11.4(V) =16.8(Wh)
■Mavic Air 2375(mAh) ÷ 1000 × 11.55(V) =27.4(Wh)
■Mavic Pro 3830(mAh) ÷ 1000 × 11.4(V) =43.6(Wh)
■Phantom 3 4480(mAh) ÷ 1000 × 15.2(V) = 68.1(Wh)
■Phantom 4 Pro 5870(mAh) ÷ 1000 × 15.2(V) = 89.2(Wh)
■Inspire 2 TB50 4280(mAh) ÷ 1000 × 22.8(V) = 97.5(Wh)
■Matrice600 TB47S 4500(mAh) ÷ 1000 × 22.2(V) = 99.9(Wh)
■Inspire 1 TB47 4500(mAh) ÷ 1000 × 22.2(V) = 99.9(Wh)
■Matrice600 TB48S 5700(mAh) ÷ 1000 × 22.8(V) = 129.9(Wh)
■Inspire 1 TB48 5770(mAh) ÷ 1000 × 22.8(V) = 131.5(Wh)
■Matrice200 TB55 7660(mAh) ÷ 1000 × 22.8(V) = 174.6(Wh)
これを見る限り、ほとんどのドローンのバッテリーでは、100(Wh)を切っていますので、機内持ち込み数に制限はないことになります。
ただし、Matrice600、Inspire1の大容量バッテリー(TB48,TB48S)は1人2個の制限、Matrice200の大容量バッテリー(TB55)は持ち込み不可となっていますので注意が必要になります。
飛行機の持ち込み時には、各航空会社に確認も!
また、これは国土交通省によるガイドラインですが、各航空会社によっても、若干ルールが異なる場合もあります。
そのため、お出かけの前に、利用する航空会社のホームページや窓口などでも持ち込みの規定内容を確認しておきましょう。
※スカイマークの場合は、100Wh未満、100Wh~160Whともに機内持ち込みは合計2個までとなっているようです。
・国際線の場合
海外での旅行や出張などで、国際線を利用する場合のバッテリーの持ち込みに関しても、一般的に国内線に規定されたルールと同様です。
しかし、国内線で規定されているルール自体が、各国の航空会社によって異なるため、注意が必要です。
海外では、100Wh以上のバッテリーの持ち込みを禁止している航空会社も多いため、国際線に搭乗予定の際は、必ず利用する航空会社の規定をチェックするようにしましょう。
まとめ
基本的なドローンであれば、ほとんどの場合、バッテリーの個数制限を受けずに機内手荷物として持ち運ぶことが可能です。ただし、航空会社によって若干ルールが異なる場合もありますので、事前に確認を忘れないようにしておきましょう。また、実際に機内手荷物として持ち込む際には、万が一の場合に備えて、防炎用のバッグなどに入れておくとより安心です。
旭テクノロジーでは、法人向けにドローンの導入支援を行っています。ドローンに興味があるけど具体的な導入までは進んでいないなど、現場で課題を感じられている方はお気軽にご相談ください。