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2022.02.18

2021年6月に新しく規制された緊急用務空域とは?

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2021年6月に新しく規制された緊急用務空域とは?

2021年6月にドローンの飛行禁止空域に新しく規制が追加されました。この記事では新しく追加された緊急用無空域と飛行禁止空域について解説します。

1.新しい航空法のドローン飛行禁止空域

飛行禁止空域

ドローンの飛行には制限がかけられており、航空法で定められている飛行禁止空域ではドローンを飛ばすことはできません。飛行禁止空域は、新しい航空法で追加されたものが1つと、以前から航空法で定められていたもの3つの、計4つです。

新しく追加されたものは「緊急用務空域」といいます。

関連記事:ドローンを飛ばせる場所はどこ?飛行禁止空域とは>>

 

2.緊急用務空域とは?

緊急用務空域

2021年6月、新しい航空法に追加された飛行禁止空域が緊急用務空域です。こちらは特定の場所を指しているわけではなく、土砂災害や山火事といった自然災害が発生した場合に、捜索活動や消火活動といった目的でヘリコプターなどが飛行しているエリアを指します。

基本的に航空法に引っかかるのは200g以上の機体ですが、緊急用務空域に関しては200g未満の機体も対象です。緊急用務空域は、大規模な自然災害が発生した場合に国土交通大臣によって指定されます。

 

※2022年6月20日からドローンの登録制度が始まります。100g以上のドローンはすべて規制の対象となるのでご注意ください。

>>関連記事:100g以上のドローンの登録制とは?規制の内容と義務化の背景とは?

>>関連記事:6月20日から100以上200g未満のドローンも飛行申請と許可承認が必要になります

 

この緊急用務空域の追加により、ドローンを飛ばそうとしているエリアが緊急用務空域に指定されていないかを確認する義務ができたわけです。

緊急用務空域については航空局の公式ホームページ、航空局の公式Twitterアカウントで確認可能です。

以前より航空法で定められていた飛行禁止空域でドローンを飛ばす場合も申請が必要ですが、申請した場所が緊急用務空域に指定されると緊急用務空域の方が優先されるため、その許可は無効になります。

緊急用務空域でドローンを飛ばす必要がある場合、国土交通省や該当の地域に連絡し、許可を取らないといけません。

 

3.既存のドローン飛行禁止空域

飛行禁止空域

以前より航空法で定められていた飛行禁止空域は、空港周辺の上空、150メートル以上の上空、人口密集地域の上空の3つです。

空港周辺の上空が飛行禁止空域に指定されている理由は飛行機の運行を妨げないためで、ドローン以外に、ラジコン、アドバルーンなども規制されています。

空港周辺に関しては飛行禁止空域が非常に分かりにくく、空港周辺の上空が全て飛行禁止空域に設定されているわけではありません。

空港にもよるので一概には言えませんが、基本的に空港内や空港のすぐそばの場所は飛行禁止空域が低めに設定されています。

空港から離れるほど飛行禁止空域は高くなるため、空港周辺の飛行禁止空域はすり鉢状に設定されているとイメージすれば分かりやすいでしょう。

より正確に説明すると、全ての空港で進入表面、水平表面、転移表面の飛行禁止空域が設定されており、それぞれ高さは異なります。

また、成田空港・羽田空港・中部国際空港・関西国際空港、並びに政令で定める空港では、進入表面と水平表面と転移表面以外に、円錐表面、延長進入表面、外側水平表面を飛行禁止空域に加えることができるため、小規模な空港と比べると飛行禁止空域は大きく広がると考えてください。

150メートル以上の上空は国内のどこであれ、飛行禁止空域に相当するため、ドローンを飛行させるためには申請が必要です。

150メートル以上の上空は基本的に航空機のためのエリアで、飛行機やヘリコプターなど航空機の飛行を妨げる可能性があるため、ドローンを飛行させる場合は許可を取らないといけません。

この上空150メートルは標高150メートルという意味ではなく、ドローンと地面や水面との距離が150メートル以上離れている状態だと考えてください。

そのため、標高500メートルの山頂でドローンを飛ばす場合、標高650メートル未満の高さまでは許可は不要です。

 

人口密集地域はDID地区とも呼ばれており、こちらは国勢調査の人口統計データにより分類されます。

基本的には、1平方キロメートル当たりの人口が4,000人を超えているとDID地区に分類されますが、周辺の地区の人口も関係してくるため、計算は非常に複雑です。

人口がさほど多くなくても、隣接している地区に人口が多いとDID地区に分類されることもあるため、総務省のホームページなどで事前に確認することは欠かせません。

最新のデータだとDID地区の割合はおよそ5%程度ですが、東京23区や大阪市、名古屋市の周辺は概ねDID地区に分類されています。人口が多いエリアは飛行禁止空域に引っかかりやすいため、ドローンを飛ばす際に注意が必要です。

DID地区に分類されている場合、たとえ自宅の敷地内であっても、ドローンを上空に飛ばすのであれば許可を取らないといけません。

屋内やネットで囲まれている場所であれば、周囲に被害を与える可能性が低いためにDID地区でも許可は不要ですが、基本的には許可が必要です。

 

4.飛行禁止空域で飛行するには?

ご紹介した飛行禁止空域でドローンを飛ばしたい場合、国土交通省が手掛けるDIPSごとドローン情報基盤システムを通して申請するのが最も簡単です。

申請は地方航空局や空港事務所への郵送でもできますが、飛行日の10開庁日前までに書類を提出する必要があるため、早め早めの手続きを心がけてください。

ここまでは新しい航空法の飛行禁止空域を紹介しましたが、小型無人機等飛行禁止法でもドローンは規制されています。

国会議事堂や最高裁判所などの国の重要施設、スポーツ大会の会場などの周辺はドローンを飛ばすことができません。(2022年2月現在)

 

5.まとめ

以上2021年6月に新しく規制された緊急用務空域について解説しました。

すでに飛行禁止空域でドローンを飛行させる許可を取得していても新しく規制が追加されるなど、ドローン業界は変化が著しいです。

ルールに則ってドローンを飛行させましょう。

私達の学校では第一線で活躍しているインストラクターの現場の生の声を聞くことができる無料体験会を実施しています。

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