ニュース
ドローン事業部

お仕事

2022.06.22

驚異のセンチメートル測位!「RTK」の特徴とGPSとの違いとは?ネットワークRTKについても解説します

  • twitter
  • はてなブックマーク
  • pocket
  • facebook
  • twitter
  • はてなブックマーク
  • LINE
驚異のセンチメートル測位!「RTK」の特徴とGPSとの違いとは?ネットワークRTKについても解説します

 

近年、様々な分野でドローンの導入が進んでいますが、その中でも注目されている技術の一つが「RTK」というものです。「RTK」を使うことで、これまでよりもさらに高精度な測位が可能となり、その精度はわずか数センチの誤差!測量分野での活躍はもちろん、障害物との距離が近い場所でのドローン飛行など、様々な分野で導入が期待されています。

そこで今回は、この「RTK」の特徴やGPSとの違い、DJIドローンでの使用方法などをご紹介していきたいと思います。

 

・RTKとは?

 

「RTK」とは『リアルタイムキネマティック』の略で、地上に設置した「基準局」からの位置情報データによって、高い精度の測位を実現する技術のことです。「RTK」は、一般的に「RTK-GNSS」という表記がされています。この「GNSS」とは「汎地球測位航法衛星システム」のことで、GPSなど、衛星を用いた測位システムの総称のことです。

通常、GPSのみの場合、位置情報データは2メートル前後の誤差となりますが、このRTKを組み合わせることで、数センチ内の誤差に抑えることが可能になります。

これまでGPSでは難しいとされていた、センチメートル単位での高精度な位置情報データを活用することができるため、様々な産業分野での利用が期待されています。

 

・ドローンに搭載可能なRTKモジュール「D-RTK」

 

このRTK技術を活用した、ドローンにも搭載可能なモジュールが、DJIより発売されている「D-RTK」という商品です。「D-RTK」はDJIのフライトコントローラー「A3」シリーズ用に設計された位置情報測位システムで、『Matrice600Pro』『Matrice210 RTK』モデルに対応しています。この「D-RTK」モジュールをドローンに搭載することで、高い精度が必要とされる様々な場所で瞬時にRTKの測位システムを利用することができるようになりました。

今後は、送電線などのインフラ点検や3Dマッピング、農薬散布、精密農業、物流分野などでの活躍が期待できます。

 

「DJI Agras T-20」「Matrice300 RTK」といった最新の「D-RTK2」を採用した機体も続々誕生しています。

関連記事:ドローンによる農薬散布方法が変わる!農業用ドローンの自動航行(自動運転)で実現できること>>

 

 

・RTKのメリットその1:数センチ単位での位置情報が測位できる

 

GPSでの数メートル単位での誤差とは違い、RTKでは垂直・水平方向に1センチメートル単位の正確な測位が可能になります。例えば、農薬散布精密農業において、ドローンや農機を自動飛行させようとした場合、地理的に密集地が多い日本では、数メートルの誤差は致命的な誤差となり、用途として使いづらくなってしまうのが現状です。しかし、数センチの範囲内で、正確な測位ができるのであれば、自動飛行での安全性もかなり向上し、農業における自動飛行での運用も行いやすくなります。

その他にも、高精度な測位を行うことで、インフラ点検や、大規模な太陽光発電所などのメンテナンス作業においても、一度飛行ルートの設定をしておけば、高い再現性で運用を行うことが可能になります。

 

・RTKのメリットその2:電波妨害に強い

 

D-RTKでは、RTK用に2本のアンテナをドローンに搭載することで、単体のコンパスセンサーを用いるよりも、はるかに正確な機首方位の表示を行うことが可能です。ドローンの機体の方角をブレなく、安定的に処理することができ、かつ、コンパスに影響しないため、磁気などの干渉にも強いという特徴があります。

このため、現場によくある金属の構造物をはじめ、高電圧線無線基地などによる電波障害、コンパスエラーを回避し、他のドローンでは飛行できないような環境でも正確な運用を可能とします。

 

・RTKのメリットその3:正確な高度計算ができる

 

ドローンで採用されている高度計算は、主に気圧計を用いた手法が一般的です。そのため、離陸時や操縦時には高度の計測がズレることもあり、また突然の気流が発生した場合には、高度計算が狂うこともよくあります。しかし、RTKでの計測では、誤差を1センチ程度に抑えることができるため、安定的な高度計測を可能とし、信頼性が高いデータ収集を行うことができます。

>>簡単1分!インストラクターに最適な機体を選んでもらう

 

・D-RTKを活用したドローンでの利用方法

 

現在、「D-RTK」はDJIドローン『Matrice600 Pro』か、『Matrice210 RTK』モデルに対応しています。そのため、RTKでの測位システムを利用したい場合、これらの機体が必要となります。基本的な「D-RTK」の構成は、「RTK」「Datelink Pro」をそれぞれ用意し、ドローン(エアシステム)と地上の基準局(グランドシステム)に設置しお互いをリンクさせる方法です。上記ドローンには、この「D-RTK」の測位システムを導入しやすいよう、あらかじめパッケージングされた商品がありますので、すぐに導入をすることが可能となっています。

 

<Matrice600 Pro>

 

『Matrice600 Pro』でRTKを使用するには、DJIより別途発売されている「D-RTK GNSS」のモジュールキットを購入する必要があります。「D-RTK GNSS」のモジュールキットには、2つのモデル「RTK-G」「RTK-B」が用意されており、どちらか選択可能です。「RTK-G」はGPSとGLONASSを組み合わせたもので、ほとんどの国と地域で使用可能。「RTK-B」はGPSとBDSを組み合わせたもので、BDSをカバーしてる地域ではRTK-GよりRTK-Bの方が精度がよく、日本での利用ではRTK-Bの使用がよいとDJIでは推奨しています。

また、キットには「Datalink Pro」も同梱されており、これらを使うことで簡単にRTKの測位システムを構築することが可能です。

「D-RTK GNSS」https://www.dji.com/jp/d-rtk

 

<Matrice210 RTK>

 

『Matrice210 RTK』モデルは、すでにRTKの測位システムを利用するために必要なモジュールが元々パッケージングされているのが特徴です。『Matrice210 RTK』モデルには、「D-RTK グラウンドシステムキット」「Datalink Pro エアシステムキット」「D-RTK アンテナ」が同梱されており、これらを使用することで、簡単にRTKでの測位を利用することが可能です。

参照:Matrice210 RTK同梱物

 

<Matrice300 RTK>

『Matrice300 RTK』モデルは、最新の産業用ドローンです。インフラの点検に特化した仕様で、点検業務を省力化してくれます。

>>関連記事:赤外線カメラとは?ドローンでの導入事例やメーカーなどを解説!

 

現場に固定局を設置しなくてもよい?ネットワークRTKとは?

現在では現場にD-RTKやD-RTK2といった固定局を設置しなくても、インターネット経由で位置情報を補正するネットワークRTKが登場しています。

ネットワークRTKとは、現場でドローンなどがGNSS衛星から受信した情報と電子基準点で観測した情報をリアルタイムで処理し、より正確な情報をドローンに送るシステムのことです。

D-RTKやD-RTK2といった従来型の固定局は現場に設置し、現場で処理を行っていました。

それに対してネットワークRTKはインターネットで情報処理を行うため、固定局を設置しなくてよいというメリットがあります。

 

しかしながらインターネットへの接続が必要なため、場所によっては使えない可能性もあります。

 

現在販売されているドローンでネットワークRTKが使用できるものは編集部が確認できているもので以下です。

  • DJI Phantom4RTK
  • DJI M210 V2 RTK
  • DJI MG1P RTK
  • DJI T10 RTK
  • DJI T30 RTK
  • DJI M300 RTK
  • EAVISON EA2020

 

大手通信キャリアがドローンとLTEで通信するサービスを展開しています。

2022年年末ごろから開始される予定のドローンの免許制度では、免許を取得することで補助者なし有人地帯での目視外飛行が認められる予定です。

この飛行方法はレベル4と呼ばれるものですが、レベル4を行う機体には大抵ネットワークRTKによる自動航行システムが搭載されるでしょう。

なぜなら通常のGNSS信号(GPS)だけの飛行では、位置情報に大きなズレが発生する可能性があり、場合によっては大変危険だからです。

 

まとめ

「RTK」の特徴やGPSなどとの違い、そしてDJIドローンでのRTKを使った測位システムの利用方法などを紹介してきました。

数センチの誤差で位置情報を測位できるRTKは、まさに今後のドローンの産業利用における最重要技術になると言っても間違いありません。

以前と比べて導入のハードルも低くなってきましたので、ぜひ早い段階で、最新技術の導入にチャレンジしてみてください。

 

とはいえ、機体の選び方やネットワークRTKなどがイマイチよくわからないということもあるかと思います。

空撮用のドローンも産業用のドローンも現在は選択肢が増え、どれを選べばよいか悩んでいらっしゃる方も多いのも事実です。

そんな方はぜひ一度お問い合わせください。

 

 

  • twitter
  • はてなブックマーク
  • pocket
  • facebook
  • twitter
  • はてなブックマーク
  • LINE

関連記事

記事一覧へ戻る

未来の社会を支える
エンジニア集団として

ATCLの事業は、専門的な技術力を活かし、
これからの社会に対して貢献していきます。
現代社会のエネルギーの供給を支えるだけでなく、
再生可能エネルギーやドローンといった
新時代のインフラを機能させる技術を早期に実用化しています。
明るい未来社会をテクノロジーで支える
エンジニア集団であること
が、
私たちの使命です。

会社概要を見る

ドローン無料体験会はこちら